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核兵器廃絶と平和誓う 長崎原爆の日


56回目の「長崎原爆の日」に被爆者、遺族たちは平和祈念式典で犠牲者の慰霊と平和への祈りをささげた=長崎市松山町、平和公園
 長崎は九日、二十一世紀最初の「長崎原爆の日」を迎えた。長崎市松山町の平和公園では雨が降る中、「被爆五十六周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれ、原爆で亡くなった犠牲者らを追悼、二十世紀中に人類が成し遂げ得なかった核兵器廃絶の誓いを新たにした。伊藤一長市長は「長崎平和宣言」で、北東アジア非核兵器地帯実現への努力や「核の傘」からの脱却などを日本政府に求め、今世紀を戦争や核兵器のない平和な時代とするため、長崎が力の限り努力していくことを誓った。

 式典には遺族や被爆者はじめ、来賓の小泉純一郎首相ほか、堀内光雄・自民党総務会長、鳩山由紀夫・民主党代表など六党の党首クラスら約四千五百人が参列。平和を願う「長崎の鐘」を合図に、長崎商業高二年の岩田克彦君(16)と田崎眞子さん(17)の司会で始まった。遺族や被爆者、児童、生徒代表らによる献水と献花の後、原爆が投下された午前十一時二分、鐘の音やサイレンに合わせ黙とうをささげた。

 新世紀最初となる長崎平和宣言は、人類社会が大きな進歩を遂げた一方で、核という「絶滅兵器」を生み出し、それを廃絶することができなかった二十世紀を総括。

 その上で、ミサイル防衛構想を打ち出し、包括的核実験禁止条約(CTBT)からの離脱を示唆する米国の動きに対し、名指しこそ避けながらも「強く反対」すると厳しく批判。昨年五月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で核保有国から引き出した「核兵器廃絶に向けた明確な約束」の実現を迫るため、「世界の人々と共に声を上げ続ける」と宣言した。

 政府には、国内や海外の被爆者に対する援護の充実などを求め、被爆未指定地域問題にも言及した。また、若い世代の自主的な平和運動の取り組みを評価。平和のために行動する人材の育成に努め、世界の都市や非政府組織(NGO)と連帯し、核兵器廃絶運動の先頭に立つ決意を示した。

 被爆者を代表し、池田早苗さん(68)=同市江里町=が「平和への誓い」。城山小の児童ら、純心女子高の生徒たちがそれぞれ合唱し、平和への願いを歌に託した。

 来賓あいさつで小泉首相は、CTBT早期発効に向け各国への働き掛けを強めることや、核兵器廃絶実現のため全力を挙げる決意を語った。この後、金子知事のあいさつが続いた。

 式典では、先月末までの一年間に死亡が確認された二千四百三十九人の名前を書き加えた三冊の原爆死没者名簿を新たに奉安。死没者総数は十二万六千六百三十人となった。高齢化する遺族らに配慮し、式典時間を昨年より十分短縮した。

 時折激しく降った雨も午後からは回復に向かい、焼香などのため同公園を訪れた人は、九日夜までに約二万三千人(長崎市発表)に上った。



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激しい雨の中、次々に登校する中学生たち=9日午前8時15分、長崎市かき道3丁目、市立橘中学校


「不戦」のゼッケンを付け長崎市に入った自転車隊=9日午前8時50分、長崎市の蛍茶屋付近


平和祈念像に献花に向かう遺族、被爆者代表=長崎市松山町、平和公園の平和祈念式典


テントの後方で雨傘をさしながら平和祈念式典を見守る参列者たち=長崎市松山町、平和公園




雨の中、懸命に合唱する長崎市立城山小の児童ら=長崎市松山町、平和公園の平和祈念式典


来賓あいさつのため演壇に向かう小泉純一郎首相=長崎市松山町、平和公園の平和祈念式典


純心女子高の生徒たちが平和祈念像の前で「千羽鶴」を合唱=長崎市松山町、平和公園の平和祈念式典


式典終了後、平和祈念像に献花して手を合わせる小学生の姿も=長崎市松山町、平和公園


平和祈念像の前で熱心に手を合わせる式典参列者=長崎市松山町、平和公園


式典が終わって参列者は平和祈念像に向かって思い思いに手を合わせた=長崎市松山町、平和公園




焼香の準備のためロウソクで線香に火をつける式典参列者=長崎市松山町、平和公園


テントから出て平和祈念像の前で焼香する式典参列者=長崎市松山町、平和公園


平和祈念像の前は献花や焼香、祈りをささげる人で混雑=長崎市松山町、平和公園


平和祈念像の近くの原子爆弾無縁死没者追悼祈念堂=長崎市松山町、平和公園


雨が降りしきる中、原子爆弾落下中心地の塔を訪れ祈る市民の姿も=長崎市松山町、爆心地公園


激しい雨の中、人間の鎖で原爆落下中心碑を囲む子どもたち=長崎市松山町、爆心地公園


戦争の愚かさをテーマにした朗読劇を演じる稲佐小の児童=長崎市稲佐町


被爆者らのため今年初めて長崎ブリックホールが開放され、平和公園での式典の模様がスクリーンで同時中継された=長崎市茂里町




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