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 カネミ油症を追う 関連記事 (2015年9月6日更新)
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カネミ油症被害者救済法施行から3年
被害者救済法が参院で可決、成立し、喜び合う被害者。だがその後、救済が大きく前進したとは言い難い状況がある=2012年8月29日、北九州市内
被害者救済法が参院で可決、成立し、喜び合う被害者。だがその後、救済が大きく前進したとは言い難い状況がある=2012年8月29日、北九州市内

6月にあった第5回3者協議。医療費支払いの拡充などについて意見を交わしたが、議論は平行線をたどった=福岡市博多区
6月にあった第5回3者協議。医療費支払いの拡充などについて意見を交わしたが、議論は平行線をたどった=福岡市博多区

 国内最大規模の食品公害カネミ油症事件で、「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」(被害者救済法)が施行から今月で丸3年を迎える。同法は付則第2条で、「施行後3年をめどに検討を加え、必要な措置を講ずる」と規定。この間、認定患者と当時同居していた家族が認定されるなど一定の進展はあったものの、被害者側が求める「公的救済」とは大きな隔たりがある。見直し時期に当たり、国側の対応が注目される。

 ■次世代へのケア

 被害者救済法で実現したものに認定患者の拡大がある。1968年の油症発生当時、認定患者と同居しダイオキシン類などに汚染されたカネミ倉庫製食用米ぬか油を摂取した家族も患者とみなした同居家族認定。認定の可否はこれまで、通常年1回の油症検診の結果に基づいていたため、家族内で認定、未認定に分かれるケースが多かった。同居家族認定された人は、3月末までに全国で287人(うち本県142人)。

 2013年に同居家族認定された五島市内の男性(47)は1968年夏、色素沈着のいわゆる「黒い赤ちゃん」として生まれ、小学生のころから内臓疾患や皮膚のかゆみに悩まされた。幼いころから検診も受けていたが、救済法施行まで認定されることはなかった。同居家族認定は胎児が対象から除外されているため、認定されて安堵(あんど)したが、"病気のデパート"というレッテルを貼られたような複雑な気持ちにもとらわれた。それは3人の息子のことを思ってのことだった。

 息子から「背中をかいて」と頼まれると、幼いころの自分を思い出し「今でもドキッとする」。ただの風邪であっても、長引けば油症の影響ではないかと気をもむ。治療法や詳しい病状が解明されていない油症。同居家族認定によって、認定患者家族は一定救済対象となったが、影響がよく分かっていない2世3世の救済は手付かずのままだ。

 男性は「子どもたちのさまざまな症状が油症なのか油症でないのかを診断してもらえる医療体制があれば安心できる」と語り、次世代へのケアの必要性を強調した。

 ■先行きは不透明

 救済法施行で、被害者団体と原因企業カネミ倉庫、国の3者協議開催も実現した。以前は3者が同じテーブルに着くことはなかっただけに、被害者側は救済策の充実や改善に期待を寄せていた。しかし、13年から今年6月までに計5回開催された協議で、目に見える成果はないに等しい。

 カネミ倉庫は経営難を理由に、医療費の支払いに関して新たな支援措置には消極的姿勢に終始。厚生労働省も窓口負担が不要となる「油症患者受療券」が使える医療機関を増やしたこと以外、支援策の確約はない。被害者側からの要望が「空振り」に終わることも多かった。

 国などが認定患者に1人当たり年間24万円を支給する生活支援金については、油症のために思うように働けなかったり高齢だったりする点から増額を求める声があるが、この3年間で進展はない。

 次回の3者協議は早ければ10月にも開かれる見通し。法の見直しが一つのテーマ。さまざまな施策が議論の対象となるとみられるが、厚労省は「協議の進め方も含め、現時点では何も決まっていない」。3年間の協議で積み上げてきた成果が乏しいだけに、具体的な救済の先行きは不透明と言わざるを得ない。

 ◎ズーム/カネミ油症被害者救済法

 2012年9月施行。1968年の油症発覚以来、全ての患者の救済を目的とした法律は初めて。大枠の基本指針が柱で、具体的な救済策は明記されていない。法案可決時の付帯決議に基づき、施策が適切に実施されていることを検証するため設けられた被害者と国、カネミ倉庫による3者協議は、議論が平行線をたどり、これまでに大きな進展はない。

 ◎カネミ油症被害者五島市の会 新会長 旭梶山 英臣(あさひかじやま・ひでおみ)さん/新認定患者含め いかに救っていくか

 結成から10年を迎えたカネミ油症被害者五島市の会。8月の総会で、矢口哲雄さん(91)=同市奈留町=に代わり、旭梶山英臣さん(64)=同市玉之浦町=が新会長に就任した。被害者救済法について、旭梶山さんは「現状では限界がある。公的救済という形で国の協力がもっと必要だ」と強調する。

 救済法により健康実態調査に協力した患者に国から19万円、カネミ倉庫から5万円の計24万円が年間支給されている。同社は患者の医療費も負担。3者協議の場で、同社は経営難を理由に支援拡大を渋っている。

 「(カネミ倉庫が言う)『倒産していいのか』という主張はおかしい。だが現状ではカネミが本当につぶれれば、救済のために別の法律が必要になるのでは」と危惧する。

 そもそも3者協議の進め方にも疑問を持っている。「被害者団体からの訴えに対し、国とカネミ倉庫の双方が責任のなすり合いをしているようにしか見えない。主体性はどこにもない。さらに、議論が平行線のままなのに『では次回また』と切り上げてしまう。これでは議論が深まりようもない」

 油症患者が起こした一連の訴訟が終結後、新たに認定された患者がカネミ倉庫などに損害賠償を求めた新認定訴訟。不法行為から20年で損害賠償請求権が消滅するという民法の「除斥期間」を適用し、原告の訴えは退けられた。ただ、2014年2月、二審の福岡高裁が出した判決文には次のような一文もある。

 「損害賠償請求を認めることはできないが、救済のための法律等に基づく施策の実施により、被害者の救済を図るべき」

 発生から47年が経過し、被害者は高齢化。精力的に活動できる会員は少なくなってきている。旭梶山さんは「裁判で原告敗訴が確定した新認定患者も含め、いかに救っていくかが重要。それを法律の中に盛り込んでいくべきだ」と語る。





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