長崎新聞
カスタム検索
長崎新聞を紹介
長崎新聞 購読お申し込み

試読お申し込み

事業部


見守りサービス


企画・特集

生活情報
休日在宅医
(県医師会)
休日歯科診療
(県歯科医師会)
天気
(日本気象協会)
長崎の逸品
きょうの歴史
とっとって
 医療・福祉 (2015年7月19日更新)
長崎新聞


「まだやろう」 リハビリががん治療に気力

 生涯で2人に1人がかかるとされるがん。県内でも年々患者数が増える一方、治療技術や早期発見技術などの進歩で生存率も向上している。しかし依然として治療の副作用や後遺症で悩む人は多い。そのため近年、がん患者に対するリハビリテーションが病院を中心に広まり始めている。県内の現状をまとめた。

 「もう少しゆっくりでも大丈夫ですよ」−。長崎市茂里町の日赤長崎原爆病院のリハビリテーション科。肺がんの治療で入院中の爲永(ためなが)康廣さん(73)=同市矢の平1丁目=は、理学療法士の石丸将久さん(40)の指導を受けながらリハビリ用の自転車を軽やかにこぎだした。

 日本医療政策機構(東京)が実施した2010年の調査によると、がん患者やがんの経験者が治療中に感じた悩みで最も多いのが、「痛み、副作用、後遺症などの身体的苦痛」(60・5%)。がん患者のリハビリは、がんや治療による障害などの予防と緩和、損なわれた身体能力の回復、維持が目的。がんと診断された後から、積極的な治療が受けられなくなる時まで、患者の病状や治療段階に合わせて対応するのが特徴。運動療法や日常生活訓練などを組み合わせる。

 爲永さんがステージ4の肺がんと診断されたのは3年前。以降、抗がん剤治療や放射線治療のために入退院を続けてきた。主治医の勧めでがんのリハビリを始めたのはことしから。退院後の体力低下に悩まされていたことが理由だ。「帰宅後に家内の買い物について歩くと100メートルくらいで息切れしていた。歩けないのがこたえた」と振り返る。

 爲永さんは4〜7月まで、抗がん剤を投与する入院と帰宅を2週間ごとに繰り返している。理学療法士らと一緒に決めた目標は「入院前の体力維持」。機器を使って膝を伸ばしたり股関節を広げたりする運動を週5日、1日30分程度行う。退院前には目標を達成できたか理学療法士と数値を見ながら確かめ合う。

 「リハビリは自分にはまだ必要ないのではないか」と思っていたが、取り組んでみると退院後、歩いても疲れにくくなった。体がきつくてできなかった趣味の庭いじりも、息切れが心配で避けていた車の運転もできるようになり、気分の落ち込みがなくなった。

 リハビリは治療への姿勢も変えた。「目標に近づくと『まだやろう』と気力が出るし、退院後に元気に動けると達成感がある。がんの治療自体にもやる気が出てきた」と話す。

 「今までは病院から帰ってきても"病人"のまま。今は家族の世話にならずに済み、うれしい」と爲永さん。体調を安定させたら長年会長を務めていた自治会活動をサポートするのが目標だ。「がんのリハビリは病気に負けないために必要な気力も体力も付ける。もっと多くの人に認知される日も近いのでは」と語る。

 ◎普及進まぬ現状も/効果 広く知らせる活動必要

 「肺がんにもリハビリがあることに驚いた」。4月に初期の肺がんと診断された長崎市内の50代の主婦、田中美智子さん(仮名)は先月、長崎みなとメディカルセンター市民病院で左肺の一部を切除する手術を受けた。手術前後に取り組んだのは主に、肺にたんがたまることで起きる肺炎などの合併症を避けるためのリハビリ。手術前には深呼吸の仕方や効果的なせきの仕方を練習し、手術の翌日からはベッドで体を起こしたりトイレまで歩いたりする訓練を開始。退院前には階段の上り下りや物をつかむなど家事に必要な動作の訓練も行った。

 自宅に戻って約1カ月。入院前と同じ程度の家事ができるようになり、心配だった家の前の坂も息を切らさずに歩けている。「帰宅後すぐに掃除機がかけられた。早く体を動かしたことが今の元気につながったのでは」と話す。

 リハビリ中、退院後の生活について理学療法士らに何度も質問できたことも心強かった。「リハビリの時間は理学療法士が自分だけに向き合ってくれる。がんになると落ち込むことも多いが、素朴な質問にも答えてくれることで今後の生活の不安を解消できた」と話す。

 リハビリの役割を実感する患者がいる一方、普及が進まない現状もある。日赤長崎原爆病院では昨年度、入院しているがん患者のうちリハビリを受けたのは約3割にとどまった。背景の一つに院内での認知度不足がある。同院リハビリテーション科の吉田佳弘技師長(53)は「体の機能が落ちてからリハビリを始めるという認識が医師や患者の中でまだ根強い」と指摘。長崎みなとメディカルセンター市民病院では、がん患者向けの交流会や病院全体の講習会で、啓発を図っている。

 同院の作業療法士、浜本克恵さん(32)は「医師が指示を出すか、患者が希望しない限りリハビリにはつながらない。積極的にリハビリの効果を伝えていきたい」と話す。

 ◎在宅療養向け 保険利用可能

 訪問リハビリの事業所や在宅看護ステーションの中には、在宅療養中のがん患者向けの訪問リハビリを行う所もある。介護保険や医療保険で利用が可能だ。

 十善会訪問看護ステーション(長崎市籠町)では本年度、進行がんや末期がんを抱える患者ら4人の訪問リハビリに取り組む。理学療法士や作業療法士が週に1〜2回、患者の自宅を訪問。「海まで船を見に行きたい」「自宅でも動けるようになりたい」−。患者や家族の要望をかなえるために必要な動作の練習や生活環境の整え方などに加え、外出する際の移動手段の提案や宿泊先の環境の確認なども行う。

 「生活を自分でコントロールできるようにするのが訪問リハビリの役割」と話すのは、同ステーションの理学療法士の清水章宏さん(32)。動く意欲がない患者に介入する場合は、会話を重ねて患者が歩んできた人生や生活状況を把握。外に出るための体力づくりをしようと思える興味やきっかけを探すためだ。清水さんは「特に訪問リハビリは患者が主役。信頼関係をつくって受け入れられる努力が欠かせない」と話す。

 ◎早期発見へ検診を 県医療政策課

 県内で、新たにがんと診断される人の数=罹患(りかん)者数=は年々増加傾向にある。

 県がん登録によると、2011年の県内のがんの罹患者数は1万1969人(男性6731、女性5238)。がんの患者数が急増し始めた1985年以来、最も多くなった。

 県内の部位別では、食生活の欧米化など生活習慣の変化が影響して大腸がんが急増しており、最多の2317人。2番目の胃がん(1501人)の1・5倍、3番目の肺がん(1390人)の1・6倍となっている。全国で罹患者数が最も多いのは胃がん。

 県医療政策課は「大腸がんや女性特有のがんの生存率は、検診の普及などで向上している。検診を積極的に受けるよう心掛けてほしい」としている。





   全国・海外のニュース

主要

ラッカ奪還、正式宣言写真有
22〜24日、広範囲で大雨写真有
プロ野球CS、DeNAが2連勝写真有
中央政府、1月に州議会選実施写真有
神鋼、JISで法令違反写真有
社会

母子ひき逃げ、男児死亡
電通の罰金判決確定
最高裁、「オタ芸」へ不服認めず
CO中毒か1人重体、群馬・渋川
22〜24日、広範囲で大雨写真有
政治

神戸市長選22日投開票
天皇陛下退位、2019年3月か写真有
衆院選、22日投票写真有
川崎市長選、22日に投開票
宮城県知事選、22日投開票
スポーツ

フィギュアSP、羽生結弦は2位写真有
プロ野球CS、DeNAが2連勝写真有
ソ7―5楽(20日)写真有
広0―1D(20日)写真有
バスケ男子、川崎と西宮が勝つ
経済

NY株、一時最高値
日産生産再開前に立ち入り
三越伊勢丹が早期退職促進
NY円、113円前半
神鋼、JISで法令違反写真有
国際

ポーランド、刃物で襲撃1人死亡
アフガンで爆発40人死亡
習氏罷免要求で弁護士一時拘束
ラッカ奪還、正式宣言写真有
EU、対英通商の交渉先送り写真有
株・為替

為替相場  21日(日本時間 1時)
東京株式 20日終値
ナスダック 19日終値
NY株式  19日終値
為替相場  20日(日本時間 2時)
暮らし・話題

技能五輪、日本3種で金メダル
保育所、申し込み断念が4割
外務省が魚のあらで独自ラーメン写真有
プレ金、月末にこだわらず
ハロウィーンで渋谷「ホコ天」に写真有
医療・健康

1600人に医療機器使い回し
75歳以上、医療窓口負担2割に
口の中の細菌、腸難病の原因か写真有
中国の鳥インフル、哺乳類でも
臨床研究の万波氏「大きな意味」
科学・環境

奄美など世界自然遺産へ手応え写真有
韓国、原発建設の再開勧告
大飯1、2号の廃炉方針を否定
月の巨大な空洞、活用に期待
玄海原発30キロ圏にヨウ素剤
文化・芸能

小澤征爾さん、1月の指揮降板へ写真有
小学館、毒キノコ「食用」と誤記写真有
将棋、羽生が初の永世7冠に挑む写真有
囲碁の王座戦、七冠井山が先勝
三重の専修寺、国宝に写真有




長崎新聞社

〒852-8601 長崎市茂里町3-1
TEL:(095)844-2111(大代表)

 このホームページに掲載の記事、写真等の著作権は長崎新聞社または各情報提供者にあります。したがって一切の無断転載、二次利用をお断りいたします。記事へのリンクは自由です。

 ※著作権について(日本新聞協会)
スマホで長崎!!



ウェブ写真館

祝い日新聞新聞

配達スタッフ募集


会社情報
会社案内
お問い合わせ一覧
主催事業
紙面投稿案内
広告のご案内
アド長崎新聞
長崎新聞の本
アヒプイ
文化ホール
長崎書道会
カルチャーセンター
販売センター
折込センター
あんしんネットワーク
おしらせ
プライバシーポリシー

新聞著作権協議会

共同通信社

日本新聞協会

第5回地域再生大賞



長崎ばってん囲碁道場

press9

SNI 佐賀新聞・長崎新聞インターネット

Todays.jp




よんどく

第5回「いっしょに読もう!新聞コンクール」