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 医療・福祉 (2015年7月6日更新)
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不安抱える親子の「よりどころ」
「療育部門」で器具を使いながらリハビリに励む子ども=佐世保市常盤町、子ども発達センター
「療育部門」で器具を使いながらリハビリに励む子ども=佐世保市常盤町、子ども発達センター

 長崎県佐世保市が1998年に開設した子ども発達センター(同市常盤町)。心身の発達に不安を抱える子どもを専門的に診療する県北唯一の療育機関で、子育て支援も手掛けている。ただ、近年は発達障害に対する社会の認知度が高まり、増え続ける保護者らのニーズに十分に対応できない事態も出ている。

 「次は飛行機の絵を探してみようか」

 6月3日午後。センター2階の「療育部門」の一室で、言語聴覚士の女性が3、4歳の女の子に語りかけた。室内に散らばった絵を探すリハビリに取り組んでいるようだ。

 女の子は、発達障害の注意欠如・多動症(ADHD)の疑いがある。床に置かれた数枚の絵柄から正しいものを選ぼうとするが、周囲に気を取られ見つけることができない。言語聴覚士のヒントを頼りに何とか答えにたどり着いた。

 「少しずつできることが増えていく。日常生活に必要な土台をつくってもらえる場所」。長男がリハビリで通っている市内の女性(41)がこう話すとおり、フロア内は頻繁に利用者が行き来し、発達に不安を抱える親子の「心のよりどころ」となっていることをうかがわせた。



 98年にセンターができるまで、県内の障害児療育機関は長崎、諫早両市に計2カ所のみ。障害児の保護者や医師らが市に働き掛け、開設につながった。

 センターの特徴は、運動障害、知的障害、発達障害などの子どもの診察・リハビリを行う「療育部門」だけでなく、すべての子育て世代が交流できる「親子交流部門」を併設している点。2月、花園町から市中心部の三ケ町商店街内に移転し、利便性は高まった。

 センター機能の柱である「療育部門」に常勤する医師は3人、作業療法士などセラピストは8人。年間利用者数は初年度に延べ約2500人だったが、ここ5年間は1万人前後で推移。初診で最長5〜6カ月待ちのケースもある。

 中でも増えているのが発達障害の子どもたち。当初は運動障害や知的障害が大半だったが、今では運動障害15%、知的障害28%に対し発達障害が51%に上る(2015年3月末現在)。

 背景には発達障害について社会の認知が進んだことがある。05年、障害の早期発見・支援体制に対する行政の責務などを定めた発達障害者支援法が施行され、自治体に専門的な対応を求める声も増えてきた。

 しかし、子どもの発達の問題を診察できる専門医は慢性的に不足気味。県によると、県内で発達障害児を診察できる医師は14人だけ。センターは昨年1人を補充したが、それでも対応は追い付いていない。

 経営面でも厳しい状況が続いている。同部門は医師や作業療法士などさまざまな専門職を配置する必要があるため人件費がかさみ、ここ数年は毎年約5千万円の赤字状態。赤字分は市が補?(ほてん)している。



 センター1階の「親子交流部門」では、保育士やボランティアによる絵本の読み聞かせ活動などが行われている。障害の有無にかかわらず、どの親子でも無料で利用できるのが特徴。子育ての悩みを抱える親同士の「交流拠点」の役割も果たしている。

 同市八幡町の主婦、川畑寿栄さん(32)は「子どもとだけで過ごす生活が続けばストレスもたまる。センターで子育ての悩みを打ち明けることができて助かる」と話す。

 発達障害を取り巻く社会環境の変化とともに、その役割を増すセンター。長崎大大学院の岩永竜一郎准教授=作業療法学=は「多くの親子を受け入れる仕組みは理想的。今後もニーズが高まることが予想されるため、人材・財政面での国や県の支援、他機関との連携などが求められる」と指摘している。

◎ズーム/発達障害者支援法

 2005年施行。読み書きなど特定の分野を習得するのが困難な学習障害(LD)、注意力や多動性をコントロールできない注意欠如・多動症(ADHD)、自閉症などを発達障害と定義。それまでは重い知的障害がなければ福祉サービスの対象外だった障害者やその親の支援を、国や地方自治体の責務とした。都道府県での発達障害者支援センター設置や専門家育成など、早期発見・療育、教育、就労支援の体制を構築するとしている。

◎佐世保市子ども発達センター 川崎千里所長/心の負担 軽減できる場所に/人手不足解消が急務

 開設時から所長を務める川崎千里氏(63)=小児科医=は、多種多様な悩みを抱える親子の負担を和らげるような取り組みに今後も力を入れる方針だ。

 −「療育部門」の受け入れ状況は。

 かつて単に「育てにくい子」とか「授業についていけない子」とみられていた障害児が、医療的な支援を求めて利用するケースが右肩上がりで増えている。

 当初予想していた3倍の患者数で、初診で半年程度待ってもらわないと対応できないこともある。1日に診る患者数を1、2割増やして対応しているが、追い付いてない。

 子どものケアと同じくらい保護者のサポートも重要。障害を心理的に受け入れることができない人も多い。

 −市中心部への移転効果は。

 花園町の旧施設に比べて人通りが格段に多いため、通り掛かった親子が「親子交流部門」をのぞきに来るケースが増えた。リハビリの様子を隣の部屋から保護者がマジックミラー越しに見学できるようにするなど施設・設備面も充実させた。

 −課題や今後の方針は。

 「療育部門」の人手不足解消は急務。スタッフには、運動障害から発達障害まで幅広い知識が求められる。市を通じて理学療法士などの確保に努めているが、難航している。若手医師に療育のノウハウを伝えるなど育成にも努めている。

 それぞれに子どもの発育への不安やストレスを抱える人たちがセンターを利用している。悩みがある親子同士が出会い、少しでも心の負担を軽減できる"交差点"のような場所を今後も目指したい。





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