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   椿油   (新魚目町)    


自生ヤブツバキが原料
 新魚目町は、地形的にも平地に乏しく、連なる山並みは急勾配をなし海に迫っている。いたる所にヤブツバキの自生やツバキ林が見られる。里人らは「カタシヤマ」と称し、昔から自生のツバキの実を採取して回る。四〜五軒が組んで共同製油を行うのが慣習化していた。製造した椿油は、婦人の髪油として用いられるほか、手延べうどん製造の延油として用いられたり、刃物類のさび防止、精進料理の煮しめなどの煮出しなどに好んで使われている。
 戦後、町おこしの特産品として、町では大量生産に乗り出し、ヤブツバキの植樹を普及し、椿公園を造成、近代的加工場を建設した。昭和五十七年には日産百二十リットルの生産能力を挙げるに至った。何のまじりけもない100%の純粋さを誇る「五島椿油」の人気は、年とともに高まり、現在は全国各地の需要に応えて発送されている。
 新魚目町を訪れる観光客の製造工程見学も増えている。製造工程に漂う独特の芳香は、訪れる人を魅了するものがあり、いやがうえにも一層、五島純粋椿油の人気を高めている。
(浦 敏雄)

 
  メ   モ  
 製品は島内の「土産の店」などでも販売されているが、町役場内に事務所を設けている「振興公社」に注文すれば発送してくれる。なお製造工程見学の希望があれば、これも「振興公社」に申し込めばよい。

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