
| 龍神祭 (宇久町) |

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五色の旗なびかせ 「ヒーヨヒーヨ」 宇久町神浦では、旧暦六月十七日の夜、「龍神祭」が行われる。これを地元の人は、ヒヨヒヨ祭といっている。新暦では七月中旬になるが、安芸の宮島の祭事に併せて行われているためである。神事は海岸にある厳島神社で神宮を招いて行われる。 厳島神社の祭神は市杵島姫命を主神とするが、女の神様であるところから、後に弁天信仰と結び付き、あるいは船の神様である船霊様も女の神であるところから、広く海に働く人々の信仰を得るようになる。これが民間信仰で海の神と信じられている龍神様と結び付き、龍神祭と呼ばれているのである。 龍神祭は古くから行われている祭りといい、それに十月十四日の弁天様の祭りを一緒に行うようになったのが昭和三十年ごろのことで、このようなことから信仰の形態は民間信仰と神社神道とが複雑に絡み合ったものといえる。 当日は夕方暗くなるころ、町中を高張り提灯が練り歩き、子供達がまずこの高張り提灯と共に港へ集まってくる。神社では、神事が終わり直会となっている。 八時四十分ごろ、遅い月が昇るのを見計らって、役割が決められた五隻の船に神官や御輿・笛・太鼓を乗せ、五色の旗をなびかせながら、お供の者を満載して港内を右回りに三回ゆっくりゆっくり回る。この時いっせいに「ヒーヨヒーヨ」と叫ぶのである。それから沖の瀬に出ておはらいの後、樽沈めが行われる。祭りは終わり、船は天に昇った月を背に帰港する。 (立平 進) |
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