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   似首みんかけ   (新魚目町)    


叶うた叶うたヨイヤナ
 五島では水を訛って「ミン」という。昔は正月五日に小串と似首に「ミンかけ」という行事が行われた。これは前年に結婚した婿どのを郷の青年らが祝う行事であった。
 前日から酒の空き樽に紅白の紙で飾った葉づきの青笹を差し込んだのを二〜三個準備する。当日はこれを茜鉢巻き、赤襷の若者数人が担ぎ、片手で紙製の采を打ち振り、練り回る。樽の前後左右には七福神や翁媼などに扮した若者十人余が従い「祝いめでたの若松様よヨイヤナ、枝も栄える葉も茂る、叶うた叶うた思いゴチャ叶うたヨイヤナ・・・」と歌い、身振り手振りで踊りながら郷内を練り歩く。
 前年中に、結婚した者の家に来ると樽を下ろし「出やれヤ出やれ、婿どの出やれ、祝うて笹ミンかけ申そうハイヤオイ」と叫ぶのである。その家では年中行事のことでもあり、座敷口を開いて一行を迎えた。別桶に用意し、持参した水を笹の葉で婿どのに振りかけ、振る舞い酒、さかなをその場でいただき次へ行くのである。
 若者らが踊る手振り、身振りのおもしろさに、見物人は笑いあって、正月らしいのどかな雰囲気で一日を過ごした。
 明治期に小串、似首ともに廃絶したが、似首ではその後有志らの発起によって復活。専ら郷内の祝いごとや県、国の祝賀行事用として演じられている。
(浦 敏雄)

  メ   モ  
 観光旅行団や各種団体などからの上演希望があれば「みんかけ保存会」や「観光協会」などにある場合は支障のない限り、上演してくれる。

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