佐世保市の秋の祭典「YOSAKOIさせぼ祭り」が23日開幕する。地元を中心に全国から過去最多の計158チームが出場、約7千人の踊り子が25日まで3日間、13会場で優雅に舞い観客を魅了する。今回、実行委員長が交代し、新たなステージへ。練習に励むスタッフやチームの意気込みなどをリポートする。(佐世保支社・小槻憲吾)

舞・新 第12回YOSAKOI祭り
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練習で初体験

 踊り見てぞくぞく

 佐世保支社に赴任するまで「YOSAKOI祭り」を見たことがなく、雰囲気も知らなかった。「実際に参加してみよう」。軽い気持ちで取材を始めた。

 実行委の協力で、子どもたちの体験チーム「ぶんぶんジュニア隊」に入れてもらえ、出られることに。

 中学生以下の約120人がメンバー。踊り好きの子どもを増やし、YOSAKOI祭りを将来に引き継いでもらうのが目的。2007年に結成された。その中に交じって27歳の男が踊るのは恥ずかしい。旗振り役を務めさせてもらうことにした。

 今月6日の練習。子どもたちが元気いっぱい踊りを披露した。スタッフから「一緒に踊ってみて」と声を掛けられたが、気後れして踊ることができなかった。


青嵐
本番に向け、練習で息の合った演技をする青嵐=佐世保市烏帽子町
 2回目の練習。実際に旗を手に参加。初体験だったが、無我夢中で音楽に合わせ左右に振った。体を動かし始めると、緊張や恥ずかしさは消え、面白さがわいてきた。YOSAKOIに燃える人たちの気持ちが少し分かった。本番では4分の踊りを10回ほど披露する。体力勝負だ。

 戸尾町のさせぼ市民活動交流プラザで9日夜あった地元チーム代表の会合。36チームのうち約20チームから約30人が集まった。「山県会場の誘導をしてくれないか」「何人いける?」「5人いける」。会場設営や誘導などの役割分担を調整した。

 チームのメンバーが大会の裏方を務めることを知って驚いた。みんなで支え合って成り立っている祭り。応援したくなった。

 昨年、大賞に輝いた「青嵐(せいらん)」の練習にもお邪魔した。県立佐世保北高25回生の吉村ひさ子隊長(54)らが「若い人と同じように思いっ切り踊りたい」との思いから、01年に結成したチーム。

 女性を中心に約50人が息の合った演技を力強く繰り返していた。「厳しい練習」とは聞いていたが、1回踊り終わるとメンバーから「はぁはぁ」と息切れが聞こえた。全力だった。

 練習中、吉村隊長から檄(げき)が飛んだ。少しびびったが、メンバーはみんな笑顔。チームの雰囲気も良かった。隊長は怖いと感じたが、それは初めだけ。実際は優しく、リーダーシップがあり、ハートが熱い人だった。

 急きょ練習にも加えてくれた。間近で接するメンバーは格好良くて、踊りを見るとぞくぞくするような感動を覚えた。「粋に、切なく激しく、体いっぱいでそれぞれの気持ちを伝えたい」。隊長は意気込んだ。

 本番で各チームがどんな踊りを見せてくれるか。


2009年10月21日長崎新聞掲載