「今籠町」57年ぶり出演へ 本踊り奉納、傘鉾も新調

 長崎市の秋の大祭、長崎くんち(十月七−九日)で本踊りを奉納する踊り町の一つ「今籠町」が今年、一九五二年以来五十七年ぶりに出演を果たす。世帯数の減少などで半世紀以上遠ざかっていた大舞台に向け、町関係者は意欲を燃やしている。

 同町は現在の鍛冶屋町の一部で、約百三十世帯が住む。三五年ごろは約九十世帯と、もともと少数。その後、七〇年代に始まった道路拡張工事に伴い住人が減少。崇福寺通り今籠町内会の岸川潤二会長(73)は「くしの歯が欠けるように人が減っていき、当時はくんちのことを考える余裕はなかった」と話す。

 岸川会長が就任した九九年以降、夜警や年末もちつき大会の実施と、町内の活動が活発化。くんち出演への機運も高まってきた。前回の出演当時を知る人は町内にほとんど残っていない。二〇〇七年と〇八年のくんちでは町内会青年部のメンバーが踊り町の手伝いに参加し、出演に当たっての準備や儀礼のノウハウを学んだ。

 本番で披露する本踊りは花柳輔芳社中が担当する。町のシンボルである傘鉾(かさぼこ)も新調。岩の上で羽ばたく大きなワシの勇壮な姿を出演当時の写真などを基に再現し、八月末に完成する予定だ。岸川会長は「小屋入りまで約半年。本番では町の存在感を示したい」と意欲を燃やしている。

2009年1月1長崎新聞掲載

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