太平洋炭砿が閉山

 国内最後の炭鉱である太平洋炭砿(北海道釧路市、池田隆之社長)は三十日、閉山し、約一億トンの石炭を生産した八十二年の歴史に幕を下ろした。

 これにより、日本の近代化や戦後復興を支えた石炭産業は事実上、国内から姿を消した。

 同社は、安価な輸入炭との競争激化に加え、国の石炭産業保護政策も本年度末で打ち切られることなどから、事業継続を断念した。

 この日は午前六時から、炭鉱員が三班に分かれて入坑した。すでに今月九日で採炭は終了しているため、機材の撤収や坑道の密閉などの整理作業が中心。

 三十一日早朝には、夜勤者が残務整理を終えて昇坑する。

 閉山により、下請けを含め約千五百人の従業員が三十日付で全員解雇された。このうち約五百人は地元企業などが設立し、来年度から始まる海外への炭鉱技術移転五カ年計画の受け皿となる新会社に再雇用される。だが、残る約千人の再就職先は決まっていない。

 太平洋炭砿は親会社のグループ企業などによる約百人の雇用枠しか示しておらず、地元には雇用不安が広がっている。

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